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コラム 最終更新: 2026年9月25日

ファクタリングは違法?安全に利用するための法律ガイド

「ファクタリングは違法なのでは?」という不安の声をよく耳にします。結論から言えば、正規のファクタリングは合法です。ただし、ファクタリングを装った違法な貸付けも存在します。法律の観点から安全な利用方法を解説します。

ファクタリングの法的位置づけ

  • まず結論を明確にしておきます
  • ファクタリングの法的根拠は民法第466条(債権の譲渡性)です
  • 金融庁も、ファクタリングは「法的には債権の売買(債権譲渡)契約です」と説明しています

まず結論を明確にしておきます。ファクタリング(売掛債権の売買)そのものは合法ですが、金融庁は、ファクタリングとして行われる取引であっても「経済的に貸付けと同様の機能を有していると思われるようなものは、貸金業に該当するおそれがあります」としています。ファクタリングは、民法第466条に基づく「債権譲渡」という法律行為に該当します。売掛金という債権を第三者(ファクタリング会社)に譲渡し、対価として現金を受け取る——これは古くから存在する合法的な商取引です。

金融庁も、ファクタリングは「法的には債権の売買(債権譲渡)契約です」と説明しています。ファクタリングは「金銭の貸付け」ではなく「債権の売買(譲渡)」であるため、貸金業法の規制対象外となります。したがって、ファクタリング会社は貸金業の登録を受ける必要はありません。ただし金融庁は、契約書上は債権譲渡でも、経済的に貸付けと同様の機能を有していると思われるものは「貸金業に該当するおそれがあります」としています。

💡 ポイント

ファクタリングの法的根拠は民法第466条(債権の譲渡性)です。「債権は、譲り渡すことができる」と明記されており、売掛債権の売買は法律で認められた行為です。2020年の民法改正により、債権譲渡禁止特約が付いた債権も原則として譲渡可能になり、ファクタリングの法的基盤はさらに強化されました。

2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの法的な違い

  • ファクタリングには「2社間」と「3社間」の2つの形態がありますが、それぞれ法的な構造が異なります
  • 3社間ファクタリングは、利用者(債権者)、売掛先(債務者)、ファクタリング会社の3者間で行われます
  • 2社間ファクタリングは、利用者とファクタリング会社の2者間で行われ、売掛先には通知しません
  • 2社間ファクタリングでは、債権譲渡登記を行うことで第三者対抗要件を備えるのが一般的です

ファクタリングには「2社間」と「3社間」の2つの形態がありますが、それぞれ法的な構造が異なります。この違いを理解することは、安全にファクタリングを利用する上で重要です。

3社間ファクタリング

3社間ファクタリングは、利用者(債権者)、売掛先(債務者)、ファクタリング会社の3者間で行われます。売掛先に対して債権譲渡の通知または承諾を得るため、民法第467条の対抗要件を確実に備えることができます。法的に最も安定した形態であり、紛争リスクも低いです。手数料も低めです(下限0.5〜2%・上限4.9〜10.5%〔当サイト調べ:掲載8社の公式表記〕)。

2社間ファクタリング

2社間ファクタリングは、利用者とファクタリング会社の2者間で行われ、売掛先には通知しません。売掛金が売掛先から利用者に支払われた後、利用者がファクタリング会社に送金するという流れになります。売掛先に知られたくない場合に有利ですが、ファクタリング会社にとってはリスクが高いため、手数料は高めです(下限0.5〜10%・上限8〜15%〔当サイト調べ:掲載19社の公式表記〕)。

2社間ファクタリングでは、債権譲渡登記を行うことで第三者対抗要件を備えるのが一般的です。ただし、個人事業主は債権譲渡登記ができないため、未登記のまま取引が行われるケースもあります。

0.5〜2%
3社間の手数料の下限(当サイト調べ:掲載8社の公式表記)
0.5〜10%
2社間の手数料の下限(当サイト調べ:掲載19社の公式表記)
30%超
悪質業者の危険ライン

「偽装ファクタリング」とは何か

  • 手数料が著しく高額(年利換算で数百〜数千%に相当)
  • ファクタリング自体は合法ですが、問題となっているのは「ファクタリングを装った違法な貸付け」
  • 偽装ファクタリングとは、形式上は「売掛金の買取」を装いながら、実態としては「金銭の貸付け」に該当する取引のことです
  • 偽装ファクタリングかどうかは、次の点を確認しましょう(❌は注意が必要な点)。金融庁は、売主が集金できなかった場合に売主が債権を買い戻すこととされている取引などは「貸金業に該当するおそれがあります」とし、債権の買取代金が債権額に比べて著しく低額なケースは偽装ファクタリングの疑いがあるとしています

ファクタリング自体は合法ですが、問題となっているのは「ファクタリングを装った違法な貸付け」、いわゆる偽装ファクタリングです。金融庁は「ファクタリングの利用に関する注意喚起」で、ファクタリングを装った高金利の貸付けを行うヤミ金融業者の存在が確認されているとしており、消費者庁も注意を呼びかけています。

🚨 偽装ファクタリングの特徴

偽装ファクタリングとは、形式上は「売掛金の買取」を装いながら、実態としては「金銭の貸付け」に該当する取引のことです。以下のような特徴がある場合、偽装ファクタリング(=違法な貸金業)の可能性が高いです。

偽装ファクタリングの判断基準

偽装ファクタリングかどうかは、次の点を確認しましょう(❌は注意が必要な点)。金融庁は、売主が集金できなかった場合に売主が債権を買い戻すこととされている取引などは「貸金業に該当するおそれがあります」とし、債権の買取代金が債権額に比べて著しく低額なケースは偽装ファクタリングの疑いがあるとしています。

特に重要なのは「リコース(償還請求権)の有無」です。ノンリコースの契約では、売掛先が支払いを行わなかった場合のリスクはファクタリング会社が負います。しかし、偽装ファクタリングでは「売掛先が払わなかったら利用者が弁済する」という条項が入っています。金融庁は、売主が集金できなかった場合に売主が債権を買い戻すこととされている取引などは「貸金業に該当するおそれがあります」としており、貸金業に当たる取引を登録なしに行えば違法です。また金融庁は、貸金業に該当するかは「契約書にノンリコース(売却した売掛債権等が返済不能になっても売却した事業者に返済義務は生じないこと)の規定があるかなどの形式的な要素だけでなく、経済的側面や実態に照らして判断されるもの」としています。

貸金業法との関係

  • 貸金業法は、金銭の貸付けや金銭の貸借の媒介を業として行うこと(貸金業)を規制する法律です(第2条第1項で定義)
  • 最高裁判所は2023年(令和5年)2月20日の第三小法廷決定で、給与ファクタリング(労働者の給与債権を買い取るサービス)の取引は貸金業法・出資法上の「貸付け」に当たると判断しました
  • 正規のファクタリングは「債権の売買」であり「金銭の貸付け」ではないため、貸金業法の適用を受けませんが、実態が「貸付け」と判断される取引を「ファクタリング」と称して行う場合は、貸金業法違反となります
  • 給与ファクタリング(個人の給与を債権として買い取るサービス)について、金融庁は「貸金業に該当します」としています

貸金業法は第2条第1項で、「貸金業」を「金銭の貸付け又は金銭の貸借の媒介(手形の割引、売渡担保その他これらに類する方法によつてする金銭の交付又は当該方法によつてする金銭の授受の媒介を含む。以下これらを総称して単に「貸付け」という。)で業として行うもの」と定義しています(e-Gov法令検索)。貸金業を営むには、都道府県知事または財務局長への登録が必要であり、無登録で貸金業を行うと刑事罰(10年以下の拘禁刑もしくは3,000万円以下の罰金、またはその併科)の対象となります。

正規のファクタリングは「債権の売買」であり「金銭の貸付け」ではないため、貸金業法の適用を受けません。しかし、実態が「貸付け」と判断される取引を「ファクタリング」と称して行う場合は、貸金業法違反となります。

最高裁判所は2023年(令和5年)2月20日の第三小法廷決定で、給与ファクタリング(労働者の給与債権を買い取るサービス)の取引は貸金業法・出資法上の「貸付け」に当たると判断しました。この決定では、貸金業法違反・出資法違反の成立を認めた判断が維持されています。一方、事業者間の売掛債権を対象とする通常のファクタリングについては、上述の通り合法です。

⚠️ 給与ファクタリングについて

給与ファクタリング(個人の給与を債権として買い取るサービス)について、金融庁は「貸金業に該当します」としています。無登録の業者が提供する給与ファクタリングは違法です。利用しないでください。本記事で解説しているのは、事業者間の売掛債権を対象とした通常のファクタリングです。

違法業者を見分ける7つのチェックポイント

  • 安全にファクタリングを利用するために、違法業者を見分けるためのチェックポイントを押さえておきましょう
  • 手数料が、当サイトに掲載している会社の公式表記の上限(2社間は8〜15%、3社間は4.9〜10.5%)を大きく超えていないか確認しましょう
  • 会社の所在地、代表者名、法人登記の有無を確認しましょう
  • 契約書に「償還請求権あり(リコース)」の条項がないか確認します

安全にファクタリングを利用するために、違法業者を見分けるためのチェックポイントを押さえておきましょう。以下の項目に1つでも該当する場合は、利用を見送ることを強くお勧めします。

会社の実在性を確認する

会社の所在地、代表者名、法人登記の有無を確認しましょう。バーチャルオフィスのみで実態がない、代表者名が非公開、法人番号が確認できない場合は要注意です。国税庁の法人番号公表サイトで確認できます。

契約書の内容を精査する

契約書に「償還請求権あり(リコース)」の条項がないか確認します。「売掛先が支払わない場合は利用者が弁済する」という内容があれば、実質的な貸付けの可能性があります。また、「債権売買契約」ではなく「金銭消費貸借契約」となっている場合は明らかに融資です。

手数料率を確認する

手数料が、当サイトに掲載している会社の公式表記の上限(上限の記載がある会社で、2社間は8〜15%、3社間は4.9〜10.5%。当サイト調べ)を大きく超えていないか確認し、年利に換算して計算してみましょう。例えば、1ヶ月後に支払われる売掛金に対して手数料20%を課す場合、年利換算では240%にもなります。利息制限法の上限(年15〜20%)を大幅に超えていることになります。

審査の有無を確認する

正規のファクタリング会社は必ず審査を行います。「審査なし」「書類不要」「誰でもOK」などを謳う業者は、ファクタリングを装った闇金融の可能性が極めて高いです。

売掛先への確認を行うか

正規のファクタリング会社は、何らかの方法で売掛先の信用力や取引の実在性を確認します。売掛先の情報を一切聞かない業者は、そもそも債権の買取に興味がなく、利用者から「返済」を回収することだけが目的の可能性があります。

固定電話の有無を確認する

連絡先が携帯電話のみ、またはフリーダイヤルのみで固定電話がない業者は注意が必要です。正規の事業者であれば、事業所の固定電話番号を持っているのが通常です。

口コミ・評判を調べる

インターネットで会社名を検索し、口コミや評判を確認しましょう。「詐欺」「違法」「闇金」などのキーワードと一緒に検索結果に出てくる場合は要注意です。ただし、口コミだけで判断せず、上記のポイントと総合的に判断してください。

トラブルに巻き込まれた場合の対処法

  • 金融庁の相談窓口(金融サービス利用者相談室):0570-016811
  • 消費者ホットライン:188(いやや)
  • 法テラス(日本司法支援センター):0570-078374
  • 警察(#9110:相談専用電話)

万が一、悪質なファクタリング業者とのトラブルに巻き込まれてしまった場合は、以下の機関に相談してください。一人で抱え込まず、専門家の力を借りることが重要です。

🚨 すぐに相談すべきケース

以下の場合は、すぐに弁護士または警察に相談してください。
・暴力的な取り立てや脅迫を受けている
・契約していない金額の支払いを要求されている
・個人情報を悪用すると脅されている
・勤務先や家族に連絡すると脅されている
これらは刑法上の犯罪行為(脅迫罪、恐喝罪など)に該当する可能性があります。

安全にファクタリングを利用するためのまとめ

ファクタリング自体は民法に基づく合法的な取引です。正規のファクタリング会社を利用すれば、安全に資金調達を行うことができます。重要なのは、偽装ファクタリング(違法な貸付け)を見分け、信頼できる業者を選ぶことです。

よくある質問(FAQ)

ファクタリングは闇金と同じですか?
いいえ、正規のファクタリングと闇金はまったく異なります。ファクタリングは売掛債権の売買であり、合法的な商取引です。ただし、「ファクタリング」を名乗りながら実質的に違法な高金利で貸付けを行う闇金業者が存在するのも事実です。本記事のチェックポイントを参考に、正規の業者を見分けてください。
ファクタリング会社に貸金業の登録は必要ですか?
正規のファクタリング(債権の売買)を行う場合、貸金業の登録は不要です。ファクタリングは融資ではなく債権売買であるため、貸金業法の適用を受けません。ただし、実態が「貸付け」と判断される取引を行う場合は、貸金業登録が必要です。
ファクタリングの手数料に利息制限法は適用されますか?
正規のファクタリング(債権売買)には利息制限法は適用されません。利息制限法は「金銭の貸付け」に適用される法律であり、債権売買には適用されないためです。ただし、偽装ファクタリング(実質的な貸付け)の場合は、利息制限法が適用され、超過分は無効となります。
2社間ファクタリングは違法ではないのですか?
2社間ファクタリング自体は違法ではありません。売掛先に通知しない形での債権譲渡も、民法上は有効です。ただし、2社間ファクタリングは偽装ファクタリングとの見分けがつきにくいため、より慎重に業者を選ぶ必要があります。リコース条項の有無や手数料率を必ず確認してください。
ファクタリングを利用すると違法になるケースはありますか?
利用者側が違法になるケースとしては、①架空の請求書でファクタリングを申し込む(詐欺罪)、②同じ売掛金を複数のファクタリング会社に二重に売却する(詐欺罪)、③ファクタリング会社に送金すべき回収金を使い込む(横領罪)などがあります。正規の取引を行っている限り、利用者が罪に問われることはありません。

まとめ

ファクタリングは合法的な資金調達手段ですが、偽装ファクタリングという違法な業態が存在するのも事実です。「合法か違法か」はサービスの形態と実態によって判断されます。契約内容をしっかり確認し、信頼できる業者を選ぶことが、安全なファクタリング利用の大前提です。

当サイトのファクタリングおすすめランキングは、各社公式サイトの公表条件をもとに、提携・広告関係も考慮して編集部が選んだものです。掲載は各社の法令遵守を保証するものではないため、契約前に契約書の内容と手数料を必ずご確認ください。

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❓ よくある質問

ファクタリングは違法ですか?

いいえ、ファクタリングは売掛債権の売買(債権譲渡)であり、貸金業ではないため合法です。ただし、実質的に貸付と同じ仕組みの「偽装ファクタリング」は違法です。

悪質なファクタリング業者の見分け方は?

手数料が極端に高い(30%以上)、契約書がない、償還請求権ありの契約を強要する、などの業者は要注意です。

ファクタリングとは何ですか?

ファクタリングは、企業や個人事業主が持つ売掛金(請求書)をファクタリング会社に売却して、支払期日前に現金化するサービスです。借入ではないため、信用情報に影響しません。

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