ファクタリングは法的には債権の売買ですが、経済的に貸付けと同様の機能を持つ取引は貸金業に該当するおそれがあり、違法業者も存在します。安全な業者の見分け方を解説します。
ファクタリングは、金融庁の説明でも「法的には債権の売買(債権譲渡)契約です」とされ、民法上の債権譲渡にあたります。ただし金融庁は、ファクタリングとして行われる取引であっても「経済的に貸付けと同様の機能を有していると思われるようなものは、貸金業に該当するおそれがあります」としています。
しかし、ファクタリング業界には残念ながら違法行為を行う悪質業者も存在するのが現実です。金融庁も「ファクタリングの利用に関する注意喚起」を発表し、貸金業法や出資法に違反する業者への警戒を呼びかけています。
ファクタリングは「債権の売買契約」であり、融資ではありません。そのため貸金業登録は不要で、金利の概念も適用されません。ただし、実態が融資に該当する場合は貸金業法の規制対象となります。
正しく理解すべきは、債権の売買として行われるファクタリング自体は違法ではない一方、実態が貸付けにあたる取引や違法な手法で営業する業者が存在するという点です。利用者は合法的な業者を選択する必要があります。
違法業者は様々な手口で利用者を騙し、法外な手数料を請求したり、偽装融資を行ったりします。以下のような特徴を持つ業者は要注意です。
実際は融資なのにファクタリングと称して営業する業者。売掛金の存在確認を行わず、担保や保証人を要求するケースが該当します。
これらの業者は貸金業登録を行わずに実質的な融資を行っており、出資法や貸金業法に違反している可能性が高いです。
給与を買い取るとうたう「給与ファクタリング」は、金融庁が貸金業に該当するとの見解を示しており、最高裁判所も2023年(令和5年)2月20日の第三小法廷決定で「貸付け」に当たると判断しています。十分な注意が必要です。
安全にファクタリングを利用するためには、合法的に営業している信頼できる業者を選ぶことが重要です。以下のポイントを確認しましょう。
ホームページで会社の基本情報、代表者、事業内容を確認。曖昧な記載の業者は避けましょう。
相場を大幅に上回る手数料を請求する業者は危険。複数社で比較検討することが重要です。
償還請求権の有無、手数料の内訳、債権譲渡の条件を詳細に確認してください。
優良な業者の特徴として、売掛先企業の信用調査を行い、債権の実在性を確認する審査プロセスを持っています。また、契約前に丁寧な説明を行い、利用者の疑問に誠実に答える姿勢も重要な判断材料です。
違法業者を避けるため、以下の警告サインを見逃さないよう注意してください。一つでも該当する場合は利用を控えることをお勧めします。
以下の特徴を持つ業者は利用を避けましょう。
特に給与ファクタリングを提案してくる業者は、絶対に利用してはいけません。金融庁は給与ファクタリングについて「貸金業に該当します」としており、最高裁判所も2023年(令和5年)2月20日の第三小法廷決定で「貸付け」に当たると判断しています。給与には労働基準法の賃金直接払いの原則(第24条第1項)が適用されるため、給与を譲り受けた業者が勤務先に支払いを求めることはできません。
合法業者は売掛債権の存在確認、売掛先の信用調査、契約書の確認など、適切な審査を行います。「審査なし」「即日100%承認」などを謳う業者は避けましょう。
万が一、違法業者とトラブルになった場合は、一人で解決しようとせず、適切な機関に相談することが重要です。早期の対応がトラブル拡大を防ぎます。
契約書、メール、通話記録など、やり取りの証拠を全て保存してください。後の相談や法的手続きで重要になります。
消費生活センター、弁護士会、金融庁の金融サービス利用者相談室などに相談しましょう。
必要に応じて弁護士に相談し、民事訴訟や刑事告発を検討してください。集団訴訟の可能性もあります。
脅迫や恐喝を受けた場合は迷わず110番通報してください。また、違法な取り立てを受けている場合も警察への相談が有効です。
金融庁では違法業者の情報収集も行っているため、被害に遭った場合は情報提供することで他の被害者を防ぐことにも繋がります。
ファクタリングは法的には債権の売買ですが、経済的に貸付けと同様の機能を持つ取引は貸金業に該当するおそれがあり、業者選びが重要です。違法業者の存在を理解し、適切な判断基準を持つことが重要です。
複数社での比較検討、契約内容の精査、不明点の積極的な質問を心がけましょう。急いでいる場合でも、最低限のチェックは欠かさないでください。
金融庁も「ファクタリングの利用に関する注意喚起」で、「ファクタリングにおいて、高額な手数料を支払うと、かえって資金繰りが悪化し、多重債務に陥る危険性があります」と注意を呼びかけています。条件が良すぎる話には慎重になり、冷静な判断を行いましょう。適切な業者を選択することで、ファクタリングは有効な資金調達手段として活用できます。
トラブルに巻き込まれた場合は一人で悩まず、専門機関に相談することが解決への近道です。キャッシュガイドでは今後も、ファクタリングを安全に利用するための情報提供を続けてまいります。
※ 当サイトの情報は、各社公式サイトの公表情報などをもとに編集部がまとめたものです。最新情報は各公式サイトをご確認ください。編集部紹介 | 運営者情報
この記事は役に立ちましたか?
いいえ、ファクタリングは売掛債権の売買(債権譲渡)であり、貸金業ではないため合法です。ただし、実質的に貸付と同じ仕組みの「偽装ファクタリング」は違法です。
手数料が極端に高い(30%以上)、契約書がない、償還請求権ありの契約を強要する、などの業者は要注意です。
ファクタリングは、企業や個人事業主が持つ売掛金(請求書)をファクタリング会社に売却して、支払期日前に現金化するサービスです。借入ではないため、信用情報に影響しません。