ファクタリング利用時に求められることがある「債権譲渡登記」について、仕組み・費用・メリット・デメリットをわかりやすく解説します。
債権譲渡登記とは、売掛債権の譲渡(売却)があったことを法務局に登記する制度です。「動産及び債権の譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律」(動産・債権譲渡特例法)に基づいて運用されています。
通常、債権譲渡を第三者に対して主張するためには、債務者(売掛先)への通知または承諾が必要です(民法467条)。しかし、債権譲渡登記を行えば、売掛先に通知せずに第三者対抗要件を備えることができます。これが2社間ファクタリングにおいて債権譲渡登記が求められる主な理由です。
債権譲渡登記は「法人」のみが利用できる制度です。個人事業主は対象外のため、個人事業主のファクタリングでは別の方法で対抗要件を備えます。
ファクタリング会社が債権譲渡登記を求めるのは、主に以下の理由からです。
| 費用項目 | 金額(目安) | 備考 |
|---|---|---|
| 登録免許税(設定) | 7,500円 | 債権の個数が5,000個以下の場合 |
| 司法書士報酬 | 30,000〜50,000円 | 事務所により異なる |
| 登記事項証明書 | 500円 | 1通あたり |
| 抹消登記(終了時) | 1,000円 + 司法書士報酬 | ファクタリング完了後に抹消 |
登記費用は利用企業が負担するのが一般的ですが、ファクタリング会社が負担するケースや、手数料に含まれているケースもあります。事前に確認しておきましょう。
ファクタリング会社との間で債権売買契約を締結します。登記が必要な場合は、契約書にその旨が明記されます。
司法書士を通じて東京法務局(債権譲渡登記の管轄は全国一律で東京法務局)に登記を申請します。オンライン申請にも対応しています。
登記完了後(通常1〜3営業日)、ファクタリング会社から入金されます。登記と並行して入金手続きが進む場合もあります。
売掛先からの入金が完了し、ファクタリング取引が終了したら、抹消登記を行います。抹消を怠ると、次回の融資審査などに影響する可能性があります。
債権譲渡登記は、ファクタリング取引が完了したら必ず抹消登記を行いましょう。登記が残ったままだと、銀行融資の審査時に「債権を他者に譲渡している」と見なされ、不利に働く可能性があります。ファクタリング会社に抹消手続きの対応を確認しておくことが重要です。
近年は債権譲渡登記なしで利用できるファクタリングサービスも増えています。特にオンライン完結型のサービスでは、登記不要で手続きが完結するケースが多いです。
登記不要の場合、ファクタリング会社は登記によるリスクヘッジができないため、そのぶん手数料がやや高めに設定される傾向があります。しかし、登記費用(約4〜6万円)と手間を考慮すると、少額のファクタリングでは登記不要の方がトータルコストが安くなる場合もあります。
債権譲渡登記は、2社間ファクタリングにおいて売掛先に知られずに債権譲渡の対抗要件を備えるための重要な制度です。費用は約4〜6万円かかりますが、登記を行うことで手数料が低くなるケースが多いため、高額のファクタリングでは結果的にトータルコストが抑えられます。一方、少額の利用や手続きの簡便さを重視する場合は、登記不要のサービスも検討する価値があります。いずれの場合も、取引完了後の抹消登記を忘れずに行いましょう。
「債権譲渡登記ありの契約にしたら手数料が2%下がった。500万の売掛金で手数料8%が6%に。登記費用3万円を差し引いてもお得。」
「登記不要の会社を選んで二重譲渡のリスクを説明された。手数料は12%と高めだったけど、300万円を264万で即日受取。」
「債権譲渡登記の仕組みを理解してから契約。登記があると他の金融機関からの評価にも影響するので、登記不要の会社を選択。200万を手数料10%で180万に。」
※個人の感想であり、全ての方に同様の結果を保証するものではありません。
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